その正体と生態
健康・建物・環境への影響
カビは、一度発生すると短期間で広がり、再発を繰り返す微生物です。その理由は、カビが持つ独特のライフサイクルにあります。本節では、カビがどのような過程を経て増殖し、室内環境に定着していくのかを順を追って解説します。
このページでわかること
・カビが増殖するライフサイクル
・どのように胞子が作られ、拡散するのか?
・発芽から菌糸成長までの流れ
・なぜカビは再発しやすいのか?
1. カビのライフサイクルの全体像
カビは永遠に増え続けるよ!
カビのライフサイクルは、主に以下の流れで構成されています。

| 胞子形成 | 繁殖のための胞子を作る |
| 胞子飛散 | 空気中へ拡散 |
| 発芽 | 適した環境で成長開始 |
| 菌糸成長 | 菌糸体を形成し拡大 |
| 再胞子形成 | 新たな胞子を生成 |
このサイクルが繰り返されることで、カビは環境中に定着し続けます。
カビの胞子はすっごく小さいけど、とっても強いよ!
カビは増殖のために胞子と呼ばれる微細な繁殖構造を形成します。胞子は、胞子嚢や分生子柄などの特殊な構造から生成されます。

胞子の特徴
この耐久性の高さが、カビが環境中から完全に排除されにくい理由の一つです。
カビは目に見えなくてもそこらじゅうにいるんだね!
形成された胞子は、空気の流れや人の動きによって容易に広がっていきます。
特に室内では、以下のような経路で拡散します。

そのため、目に見えるカビがなくても、胞子自体は室内に常在していることは普通のことなのです。
カビは、水・栄養・温度の条件が揃えば成長するよ!
飛散した胞子は、すべてが成長するわけではありません。温度・湿度・栄養条件が整った場合にのみ、発芽が起こります。

条件が揃うと、胞子から発芽管が伸び、菌糸成長が始まります。
カビは、菌糸が残っていたらすぐ成長するよ!
発芽後の菌糸は、基質の表面や内部に向かって伸長します。菌糸は先端成長を行うため、短時間で広範囲に広がることが可能です。
| 成長段階 | 特徴 |
| 初期 | 表面に白っぽく見える |
| 中期 | 菌糸密度が増加 |
| 後期 | 胞子形成が始まる |
この中期〜後期段階になると、表面清掃で見える部分を除去しても、内部に残った菌糸から再び成長することがあります。

菌糸体が十分に成長すると、再び胞子が形成され、ライフサイクルが繰り返されます。このため、
場合には、カビは容易に再発します。
本節では、カビのライフサイクルについて、胞子の形成から飛散、発芽、菌糸成長までの流れを解説しました。
カビは、胞子という耐久性の高い繁殖手段を持ち、環境条件が整えばいつでも成長を再開します。そのため、目に見えるカビを除去するだけでは不十分であり、発芽や成長を促す環境条件そのものを管理することが重要です。
理解度チェック
次節では、こうしたライフサイクルを支える要因である
「カビの生育条件(温度・湿度・栄養源など)」について、さらに詳しく解説します。