カビ除去の調査・ご相談

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「カビ対策」完全マニュアル

第4章 カビ汚染の調査・診断法

4.3 人の感覚による調査(目視・臭気)


カビ汚染調査において、測定機器や分析の前段階として重要なのが、人の感覚を用いた調査です。特に「目視」と「臭気」は、簡易でありながら多くの情報を得ることができ、調査全体の方向性を決めるうえで欠かせません。本節では、五感の中でも実務上特に重要な目視調査と臭気確認について解説します。

このページでわかること
・五感による調査が果たす役割
・目視調査で確認すべきポイント
・臭気調査から読み取れる情報
・五感調査の限界と注意点

1.人の感覚による調査の位置づけ

まずは目視や臭気の確認でカビの調査内容を絞り込む!

五感による調査は、最も基本的かつ初期段階の調査方法です。特別な機器を使わずに実施できるため、現場に入って最初に行われます。

調査方法特徴
目視見える汚染・変化の確認
臭気見えないカビの手がかり

五感調査は定量的な評価には向きませんが、調査対象の絞り込みに非常に有効です。

2.   目視による調査の把握

目視調査でカビや湿度状況を把握するよ!

目視調査では、明らかなカビの有無だけでなく、カビの兆候を探すことが重要です。

目視で確認する主なポイント

確認項目内容
変色黒・緑・白などの斑点
シミ水染み、輪染み
剥がれ壁紙・塗装の浮き
劣化建材の腐食・脆弱化

これらは、過去または現在の水分影響を示している可能性があります。
カビは、普段目にしない場所で発生することも多いため、次のような部位も重点的に確認します。

見えにくい場所の確認

  • 家具の裏側
  • 押入れ・収納内部
  • 窓サッシ周辺
  • エアコン吹出口周辺

3.臭気による調査

カビの臭いがするときは見えないカビが存在する!

カビが発生している空間では、独特のカビ臭(かび臭、こもった臭い)を感じることがあります。これは、カビが産生するMVOC(微生物由来揮発性有機化合物)が原因です。

臭気の特徴示唆される状況
土臭い壁内部・床下
こもった臭い換気不足
湿った臭い高湿度状態

臭気は、目に見えないカビの存在を示す重要なサインです。

4.   臭気調査の進め方と注意点

カビ臭の感じ方は人それぞれ違う!

臭気確認は、環境条件によって感じ方が変わるため、以下の点に注意して行います。

注意点内容
時間帯換気前後で変化
天候湿度による影響
個人差感覚の違い

一人の判断に頼らず、複数人で確認することも有効です。

5. 五感調査の限界

五感調査だけでは足りない!次の調査の手掛かりにするよ!

五感による調査は有効ですが、万能ではありません。

限界内容
定量不可数値評価ができない
主観性個人差がある
隠れた汚染内部カビは見逃されやすい

そのため、五感調査は次の測定・分析調査への導入として位置づけることが重要です。

6. まとめ

本節では、カビ汚染調査における五感による調査、特に目視と臭気の重要性について解説しました。

目視や臭気は、簡易でありながら多くの情報を与えてくれる調査手法です。見える汚染だけでなく、シミや変色、独特の臭いといった兆候を捉えることで、隠れたカビの存在を推定することができます。

ただし、五感調査だけで結論を出すのではなく、次の段階の測定・分析と組み合わせることが、正確な診断につながります。

理解度チェック

  • 五感調査は調査初期段階の重要な役割を持つ
  • 目視ではカビそのものだけでなく兆候を確認する
  • 臭気が見えないカビの存在を示す指標になる
  • 臭気確認には環境条件や個人差の影響がある
  • 五感調査には限界があり、他の調査と組み合わせる必要がある


次節では、測定機器を用いた調査について解説します。

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